フライフィッシング

【2020年・3月第5週】尻別川本流、今年初の魚は45cmのニジマス

当初の予定では日本海のどこかに遠征して海アメ・海サクラ狙いでも、と考えていたのだが、週間予報は日ごとに変わり、今週末はシケの予報に変わってしまった。
となればモンスター級のニジマスが釣れた支笏湖かな、と考えたのだけれど、湖でまともな魚を釣ったことがない俺にとってはこの時季の支笏湖は難易度が高すぎる。

先週、尻別川を下見したとき「今年は早いのでは?」という感じがあり、今日も尻別川へと向かうのであった。

2020年3月30日 尻別川本流

今日3月30日はなんと有給休暇。
「きっと釣り場は誰もいないだろうなぁ。貸し切りウハウハww」と考えならが車を走らせる。

釣り場到着は午前7時。
晴天の日差しと無風という条件のおかげで実際の気温ほど寒さは感じない。
しかしこれに油断して防寒を怠ると立ち込んだ時に急に冷え込んでくるんだよね〜。
この時季は要注意!

まずは様子見、ということでシューティングヘッド『STS-R トリプルデンシティー』のフローティング-インタミ-タイプ3に9ftのリーダー、これにウェットフライを2個付けて実釣開始。

前の記事で「本格的な雪代ではないのでは」というようなことを書いたけど、これはもう雪代だな。
今日も水位が高く、この低水温の中で腰までの立ち込む羽目になりそうだ。

低水温+増水、ということで魚の活性も良くないのではと思い、2回投げて1m下がる感じでじっくりと攻めてみる。

釣り開始から約30分…ガイドが凍ってきた。
晴天による放射冷却現象ですね〜。

寒さ対策はいつもしっかりしているので低水温時でも立ち込んでも大丈夫。
でも腰まで立ち込むとつま先がね〜。
ストッキングタイプのウェーダーは深く立ち込むと水圧がかかり、そのせいでつま先の血行が悪くなって冷たくなってしまう。
極寒用にワンサイズ大きいウェーダーとブーツが必要かもな〜。

1時間ほどかけて目標としていたポイントまで釣り下るもアタリなし。
「…釣れないな。どうしよう。ポイント変更かな…」



釣れないときは新しいことを試すとき

「時間も早いし、支笏湖まで行こうかな」とも考えたのだが、思いとどまり今の範囲をもう一度流してみることにした。
今度はフローティングのスカジットヘッドにタイプ4のティップ、これに0Xティペットを1m、そしてウェットフライ2個で釣り再開。

20分すると気温が上がってきてガイドの氷付きもなくなってきた。
しかしアタリもないまま。
「これはもうフライが違うな…なんかいいのないかな?」

フライボックスには2ヶ月ほど前に巻いた小型のイントルーダーが2個入っていた。
「そういえばこれ、試そうと思ってたんだよな」

シューティングヘッド、ティップはそのままでティペットだけ60cmにカット、これにマイクロイントルーダーを結ぶ。

ゆけ!マイクロイントルーダー!

ダウンクロス(斜め下流)にキャスティングし、イントルーダーをスイングさせる。
ときどきラインをチョイチョイと引っ張りアクションを加える。

イントルーダーを流して始めてから約20分、ラインをリトリーブしていた左手にゴツンという手応え。
「…!? 魚っ?!」
さらにリトリーブを続けると、魚が首をふるような感触が伝わってきた。
これでフッキングしたと判断し、ロッドを立てて余っていたラインをリールに収める。

「やっとキター!!!」

魚は走りはしたもののジャンプしない。
アメマスかな?と思ったが魚との距離が縮まるとかすかにレッドバンドが確認できた。
「おお、ニジマスだ!」

まあまあサイズのニジマスなのだが、低水温のせいかニジマスらしいパワーがあまりなかった。
2分ほどのファイトですんなりランディングに成功。

手計りで45cmちょい、お腹が少しぽっこりメタボなニジマスちゃん。
水位が高かったため、撮影に適した場所がなく、格好良く写せませんでした。
ニジマスちゃんよ、スマヌ…。

増水時は派手めのフライのほうがいいのか

俺がフライフィッシング素人だった頃(今も素人に変わりないけど)、適当に巻いた紫ベースのド派手なフライを激濁りの中で使ってみたことがあった。
その時、たまたまだったかもしれないが53cmのニジマスがかかったり、40cmくらいのアメマスが釣れたことがあった。
それ以来、『濁りには紫・青系が効く』と思い込み、一時期これを凝って巻いていたのだが、地味なウェットフライでいい釣果が出るようになってくると、しばらくしてフライボックスからド派手フライが消えていた。

オフシーズン中、フライフィッシングに関する洋書を何冊か読んだのだけれど、それら中で「増水時や水色が濁っているときは派手なフライ、大きなフライが効果的だ」と述べられていた。
他にもいろんな状況下での攻め方、イントルーダーやチューブフライのパターンも紹介されていて、すごく参考になりましたね。
おかげでフライボックスにイントルーダーのようなド派手フライが1軍復帰し、釣果という形で答えた出てくれた。

興味がある方はAmazonなどで『Advanced Fly Fishing for Great Lakes Steelhead』を商品検索してみてください。
一読の価値アリです!

それにしてもやっぱりニジマスは綺麗ですね〜。
アメマスも好きだけど、ニジマスもいいな!

今年初の魚となってくれたこのニジマスに感謝!
上流側に頭を向けてやると「ヒュッ!」を流れに戻っていきました。

まだ出そうな雰囲気があったのでもう1時間ほどで粘ってみたが、結局魚はこの1匹のみ。
「一旦撤収だな〜」
川から上がるとつま先はすっかりかじかんですでに感覚がなくっている。
3月終わりとはいえ水はまだまだ冷たい。

暖を取るついでに車を走らせる。
「次はどこ行こうかな」

***********
追記
このあと、夢のモンスターレインボーを狙いに支笏湖に向かった。
午後1時ころ支笏湖に到着。
準備を済ませながらスマホをいじっていると思いもしなかった衝撃的な訃報を知る。

いちおう湖に立ち込みロッドを振っていたものの、あまりにもショックで釣りが面白くない。
子供の頃に涙が出るほど大笑いさせてもらった思い出が蘇る。
「俺が釣りに興じている間に、大変なことが…信じられない…」
1時間ほどで釣りをやめて帰路へ。

本当に惜しい人をなくしました…。
日本中の誰もが感じていると思いますが、身内を失ったような喪失感です。
なんも知らずに釣りをしていた自分が恥ずかしくなりますね。

俺は馬鹿だから、たぶんこの期に及んでも釣りに行くと思います。
ですが世の中の自粛ムードに合わせて釣行記は更新頻度は低くなるかな、と。
その代わりに下手なりのタイイング記事でも増やしましょうかね。

数少ないこのブログを読んでくれてる皆さん、どうぞご自愛を。

page
top