フライフィッシング

【2019年・9月第4週】尻別川 釣果はイマイチだったものの自然の偉大さを知る

2019年9月22日
午前5時半、このときは俺は支笏湖に立ち込んでいた。
そしてキャスティングしながら思っていた。
「これはずっとやっても釣れないだろwww」
当初は支笏湖でキャスティング練習を兼ねて釣りをする予定だったが、「晴天、波なし、水ぬるめ」という湖の3大釣れない要因がそろっていた。
時間が経てば経つほど水温は上がるので釣れなくなるのは明らか。
「うーん、どうすっかな…」

帰るには早すぎる…。
『魚が釣れた実績がある』+『鮭が遡上していない』、この条件を満たす釣り場を探すため美笛峠を越え大滝エリアの尻別川に向かうことにした。

尻別川 大滝エリア

大滝エリアは川釣り初心者だった頃に何度か来たことがあるポイントだ。
そのときはルアーだったのだが25cm程度の小型ニジマスやアメマスが釣れたことがある。

「さすがにここまでは鮭は上ってこないだろ」
橋の上から川を見下ろすると幸いなことに釣り人はいない。
時間は午前9時半、もしかしたらすでに釣られたあとかもしれないが、とりあえず様子見でやってみることにした。

川幅から9ft5番のシングルロッドを選択、リードフライにシルバーマーチブラウン、ドロッパーにアレキサンドラを結んで釣り下がっていく。
30分ほどフライを流しても反応がない。

「フライがあってないのかなぁ」
リードフライをニンフに替えるとすぐに小さなアタリが出るが、感触からして魚はかなり小さそうだ。
アタリのあった流れに何度かフライを流すと18cm弱のヤマメちゃんがヒット。
ニンフは正解だったようだw

このあと同じ瀬からもう1匹ヤマメが出てきたが、さっきのよりちょっと小さい。

「ここ、魚が溜まってるな」、同じ瀬をもう一度流すと「ジッ」とドラグが逆転するようなちょっといいアタリがあったのだがバレてしまった。
釣り下がってポイントを休ませてからもう一回やってみようと思ったのだが、ふと下流に目をやるとフライマンの姿が見えた。

「…うーん、移動するか!」
小一時間ほどしかここで釣りをしていないが次のポイントを探すことにした。

尻別川の鮭は偉大なり

尻別川本流で釣り場を探しながら京極方面へ車を走らせると、なぜか喜茂別の国道に入る手前で大渋滞。
この車の流れだと国道を超えるだけでも1時間以上かかりそうだったのでUターンして釣りができそうなポイントに入ってみた。

ときどきライズがあり釣れそうな雰囲気はあったのだがフライへの反応は鈍い。
ポイントは悪くないのだが、腕が悪いなw

1時間ほど釣り下ってもアタリなし。
「ここってこんなに魚がでないもんなのかな?」と川をよく見てみると…。
「ん?…これはもしかして…」

川底に沈んでいたのは最後の大事を成し遂げたメス鮭の亡骸だった。
「尻別川の鮭はここまで遡上してくるのか!」

はっきり言って驚きました。
この前の週、京極エリアでも遡上鮭を目撃したのだが、まさか京極ダム上にまで遡上しているとは。
尻別川の鮭、偉大なり!

このあと30分ほど釣りを続けていると、魚が2回かかったのだが針がかりが悪くどちらもバレてしまった。
なんぼか良型だったニジマスだっただけに残念…。
ヒジョーにキビシー!ww



やっと釣れた小型ニジマス

午後2時、ポイントを変更し、もう少し上に行ってみることにした。
瀬が連続する釣り場でテンポよく釣り下がっていくと、やっと本日初のニジマスをゲット。

ヒットフライはアレクサンドラ#10。
アレクサンドラは使う時季さえマッチすればよく釣れるフライだと思う。

熊出没中注意

このポイントで釣りを終えて道路に上がると、こんもりとした何かが橋の上に。
獣のンコちゃんのようでまじまじと観察してみると未消化のコーンが見えた。
「これ、ヒグマのフンだな」

橋を渡り切ると立て札が。

釣り人がヒグマに襲われて亡くなったという事例はないそうですが、喜茂別で釣りをする方、朝夕はちょっと注意をしたほうがいいかもですね〜。

尻別川 源流エリア

今日最後は尻別川の源流エリア。
ここもルアーをやっていた頃にニジマスやアメマスが釣れたことがあったのだが、時間はすでに午後3時半。
新しい足跡があったのですでに釣られたあとだったんだろう。
1時間ほど流してみたが魚は1匹も出てこなかった。

「尻別川の鮭はここまで遡上してくるのか!」

おまけ
9月16日、京極エリアで撮影。
尻別川には発電用ダムがいくつもあり、その間は渇水域の浅瀬になっている。
浅いところだとくるぶし上くらいの水深しかないのだけれど、それらを何度も越えて上流域の京極までたどり着いたことに感動!
遡上の際に負った傷が壊死して痛々しいが、その姿には神々しさも漂っていた。

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