タイイング

ハルゼミのシーズンや夏の渓流で効果的なシケーダ(セミ)

皆様、遅ればせながらあけましておめでとうございます。
年越しはタイイングに終わり、年始めはタイイングで始まりました。
おかげで春夏分のウェットフライは充分ストックできた感じです。

実は1月11日に尻別川へ初釣りに行ったもののあまりの寒さに2時間で撤収…。
当然ボウズに終わり、3月までは釣りを封印しようと思います。
寒いからなwww

さて、2020年最初の記事はシケーダのタイイング。
去年はハルゼミの時季に支笏湖で使おうと何個かタイイングしていのだけれど、結局支笏湖では使わずじまい。
その代わりに夏の尻別川でいい釣果を見せてくれました。

マドラーミノーのヘッド部分と同様にこのシケーダフライを見たとき「どうやってタワシ部分を作ってるの?」と考えたものでしたが、慣れると結構簡単にタイイングできます。
マドラーヘッドが作れればシケーダのボディも作れるので、Youtubeなどで「マドラーミノー、Muddler Minnow」で検索してみてください。

シケーダ(セミ)のタイイング

マテリアル

  • 針 マルト c41SE(i77でもOK)
  • ディアヘア 今回はオリーブ、イエロー、ナチュラル(茶)3色使っているけど、単色でもOK
  • CDC タン
  • スレッド veevus #8 タン(慣れないうちは#6のほうがいいかも)

ツール

  • ハサミ
  • 刃先がカーブしたハサミ(なくてもOK)
  • カミソリ(なくてもOK)
  • ヘッドセメント
  • ハーフヒッチツールorウィップフィニッシャー(指でできる人はなくてもOK)

1.下巻き

今回使用した針はマルトのc41SE #8。なければストリーマー用のロングシャンク#8などでもOK。
下巻きは画像のとおり針のお尻の方から。

あとでスピン(回転)させたディアヘアを指で押し付けた際にズレてしまわないようにヘッドセメントを薄く塗っておく。

2.セミの腹部1

セミの腹部は尻すぼみになっているので、使用するディアヘアの毛足が長い場合は半分の位置で切り、毛先の方から使うとコスパがいい。

ディアヘアのスピン(回転)は、スレッドを最初の2回は緩くかけておいて、3回目で押さえている方の指を離してスレッドに力を入れて巻くとうまくいく。
慣れないとなかなか難しいが、2,3個くらい失敗するとうまくなるw

ディアヘアをスピンさせたら左手で針の尻を押さえ、右手の親指と人差指でディアヘアを針の尻方向へ押し付ける。
この押し付けが甘いとボディがスカスカになってしまうので「スピン→押し付け→スピン→押し付け…」はしっかり行う。

残り半分の方も同様にスピンさせる。

これをあと2〜3回繰り返す。

3.セミの腹部2

巻き始めからフックアイまでの距離が1/3くらいまで来たら黄色のディアヘアにする。
(色を変えずに単色でもOK。お好きなように)

毛足が中途半端な長さなので半分にカットせず根っこからカットしてスピンさせる。

しっかりと尻方向に押し付けてからオリーブのディアヘアをスピンさせる。

もう1回黄色のディアヘアをスピンさせる。

さらにもう1回オリーブのディアヘアをスピンさせる。

4.セミの腹部の成形1

ボディを成形するために一旦ウィップフィニッシュする。
カットしやすくするためにディアヘアをフックアイの方向へ指で撫でつけながら立たせる。

バイスを反転させて針先側を上に向ける。
(回転しないバイスの場合はここでフライをバイスから外し、左指で針先を掴む)

カミソリを使い、スパッときれいに切る。
(カミソリでなくハサミでもOK。指でやる場合はハサミでやったほうが安全)

セミのボディのカーブを最初から作ると失敗しやすいので、まずは針と平行にカットする。

反対側も同じく。

バイスをもとに戻し、外側の毛をカット。
ここも最初からカーブを作ると失敗しやすいので大まかにカットするだけでOK。

5.セミの腹部の成形2

ボディの成形は刃先がカーブしたハサミを使うとうまくいきやすい。
カミソリをうまい具合にたわめてカットする方法もあるけど慣れないと難しい。
(刃先がカーブしたハサミがない場合は普通のハサミでOK。多少ガタガタになっても釣果にあまり影響はないと思う)

チョキチョキ…

チョキチョキチョキチョキ…
うむ、いい形になってきましたw

6.ウイング取り付けの準備

取り付けるウイングが立ってしまわないようにフックアイ側の毛を斜めにカットする。針の軸に対して約45度くらいの角度かな?

7.ウイングの取り付け

ウイングを取り付けるためスレッドを巻く。

ウイングにはCDCを使用する。片方の羽にCDC2枚を重ねて使うので合計4枚必要になる。
CDCは安くないマテリアルなのでグレードの低いCDCでいいかな、と思う。

ボディの先端と同じかちょっと長めになるような位置に調整してから…

いらない部分をむしる。

CDCが回転しないようしっかりと留める。

反対側のウイングも同様に。

8.セミの頭部1

セミの頭部を作る準備。CDCの無駄なストークを切って、スレッドでなだらかにする。

セミに頭部はディアヘアのナチュラルカラー(茶)を使用。
アクセントのために色を変えているが、腹部と同様の色でもOK。

2回ほど「スピン→押し付け」を繰り返し、ディアヘアをフックアイまでしっかり詰める。
最後はウィップフィニッシュでもよいが、毛を巻き込んでしまうのがイヤならハーフヒッチツールを使うとよい。
フィニッシュしたらヘッドセメントを塗布する。

9.セミの頭部の成形

まずは針先側をはさみ・カミソリで成形。

頭部も腹部と同様に左右をまっすぐカットしてから慎重にカーブを付けていく。

チョキチョキチョキ…と。
ウイングの部分は慎重に。うっかりとCDCまで切ってしまわないようにw
だんだんと完成に近づいてきました。

バイスを何度も回転させながら飛び出した無駄な毛などをカットしていきます。


10.完成\(^o^)/

うむ、いい感じですね〜!

釣れそうなフォルムです。

シケーダは1つ巻いただけでもこれだけゴミが出ますw
なので1つタイイングするたびにハンドクリーナーで掃除したほうがいいかなと思います。
(うっかりくしゃみをするとヤバいことになるw)

慣れてくると1つ15分くらいでタイイングできるようになります。

シケーダでの釣果

去年を振り返ると…
8月、尻別川本流で釣りをしていたときに流れてきたセミの亡骸。


翌日
そうだ…セミフライがあったな、使ってみよう!


セミフライに60cmの良型アメマスがヒット!

その時の記事はこちら
【2019年8月・第2週】お盆の尻別川釣行2日目 大雨のあとに出た大アメマス!

あと良型のヤマメも釣れましたね〜。

デカいドライフライにしか反応しないときもあったりするのでドライフライをやるときにはいつも常備しています。

今年は支笏湖でこのシケーダフライを使ってデカいのが釣れるといいなぁ!

ハルゼミの時季に期待!

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